2015年09月の税務ニュース
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消費税の課税・非課税について
消費税の課税・非課税の区分については、購入先や用途で判定するものがあります。今回は、処理に迷いやすいものをいくつかご紹介します。
- 印紙と郵便切手類
印紙と郵便切手類は、郵便局や印紙売りさばき所などの公的な場所で購入したものでなければ、非課税になりません。金券ショップ等で購入した場合は、課税仕入となります。
- 物品切手等
物品切手等は、販売場所で課税・非課税が変わることなく、金券ショップで販売されるものであっても非課税となります。
物品切手等とは、商品券・ギフト券・旅行券・テレホンカード等のプリペイドカードをいいます。 - 家賃の範囲
消費税法の家賃の範囲には、毎月の家賃の他に、下記のものも含まれます。
(1)敷金、保証金、一時金等のうち契約期間終了時に返還しない部分
(2)家賃とは別に定額で受け取る共益費
礼金や共益費も家賃の範囲内として、課税区分を判断します。 - 借り上げ社宅の転貸
住宅用の建物を賃貸する際に、会社側が住宅として転貸することが契約書などにより明らかな場合は、家主に支払う家賃、従業員から受け取る社宅利用料ともに非課税となります。
- 社宅使用料の相殺
4の場合の会計処理として、従業員から受け取る社宅使用料と家主へ支払う家賃を相殺することがあります。しかし、消費税の計算では、原則として相殺処理は認められません。社宅使用料は非課税売上高に計上して課税売上割合を計算する必要があります。
- 原状回復費
入居者から受け取る原状回復費用は、賃貸人が行う役務の提供の対価なので、非課税となる住宅家賃とは異なります。現金で受領する場合、預かり敷金から充当する場合のいずれであっても賃貸人の課税売上になります。
- 行政手数料
住民票等の発行手数料など、公的機関に対する行政手数料については、税金に類似する性格であることから非課税とされています。