2016年01月の税務ニュース
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平成28年度 税制改正の大綱
平成27年12月24日に平成28年度税制改正の大綱が閣議決定されました。例年は3月末頃の国会において税制改正は可決・成立し、改正法令等が公布・施行されます。
今月は、法人税の改正で主なものを紹介します。
1.法人税率の引き下げ
法人税率は次表のように段階的に引き下げられます。
中小法人の所得金額が年800万円以下の部分の軽減税率の特例(19%→15%)の適用期限は、平成27年度の税制改正で2年間延長され、平成29年3月31日までに開始する事業年度までとなっています。
2.減価償却制度の改正
平成28年4月1日以後に取得する「建物附属設備」及び「構築物」の減価償却の方法については、「定率法」の適用を廃止し、「定額法」のみとなります。
なお、この改正は所得税(個人事業者)についても同様に適用されます。
3.欠損金の繰越控除制度の見直し(中小法人を除く)
欠損金の繰越控除制度とは、過去の事業年度において生じた欠損金(益金から損金を差し引いた金額がマイナスとなった場合の赤字金額)を翌事業年度以降に繰越して、その事業年度の所得金額から控除する制度です。
また、欠損金の繰越期間が現行の9年から10年に延長される時期は、平成30年4月1日以後に開始する事業年度からに変更されます(変更前:平成29年4月1日以後に開始する事業年度)。