税務ニュース
2018年08月の税務ニュース

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災害減免法による所得税の軽減免除について

先月は災害等による被害を受けた場合に所得税が軽減される“雑損控除”という制度についてご紹介しました。今回は“災害”限定ですが被害を受けた場合に税金が軽減される“災害減免法による所得税の軽減免除”という制度についてご説明します。

【制度の概要】
災害によって受けた住宅や家財の損害金額(保険金などにより補填される金額を除く)がその住宅や家財の時価の2分の1以上で、かつ、災害にあった年の所得金額の合計額が1,000万円以下の人が、その災害による損失額について雑損控除を受けない場合に、災害減免法によりその年の所得税が次のように軽減又は免除されます。

災害減免法により軽減又は免除される所得税の額の表
所得金額の合計額 軽減又は免除される所得税の額 500万円以下 所得税の額の全額 500万円超750万円以下 所得税の額の2分の1 750万円超1,000万円以下 所得税の額の4分の1

【災害減免法と雑損控除の比較】
災害減免法 雑損控除 所得金額要件 災害にあった年の所得金額が1,000万円以下 なし 対象となる原因 地震などの自然災害 地震などの自然災害、火災など人為災害、害虫などの災害、盗難、横領 対象となる資産 住宅や家財(損失額が時価の2分の1以上であること。保険金等の補填があるときはその金額を除いた金額で判定)住宅や家財を含む生活に通常必要な資産(損失額から保険金等の補填金額を除く) 取壊し費用、除去費用、原状回復費用など災害等に関連するやむを得ない支出など その他 災害があった年の所得税が軽減、減免の対象となります。	損失額が災害のあった年の所得金額を超えた場合には翌年以降3年間にわたり損害額を繰り越すことができます。
*損失額が比較的少ない場合には災害減免法が有利となり、多い場合には雑損控除が有利になりそうです。

【適用を受けるための手続き】
災害減免法の適用を受ける旨や被害の状況及び損失金額を記載した確定申告書等を納税地の所轄税務署長に提出しなければなりません。
*添付要件ではありませんが、り災証明書や被災証明書を取得しておくと良いでしょう。

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